神島(かみしま)は伊勢湾口に位置する、周囲3.9 km、面積0.76 km2の島。志摩諸島の一島で三重県鳥羽市に属する。三島由紀夫の小説『潮騒』の舞台になったことで有名。
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概要
志摩諸島で本土から最も遠い島で、鳥羽市の本土から約14 km、愛知県側から約5 kmに位置する。平成12年国勢調査では人口534人、平成22年国勢調査では人口402人であった。『2001離島統計年報』によれば人口密度は703人/km2であり、全国の離島中15位である。
古くは、歌島(かじま)、亀島、甕島などと呼ばれた。神島の名が示すように、神の支配する島と信じられていた。後に八大龍王を祭神として八代神社(やつしろじんじゃ)が設けられた。神社には、古墳時代から室町時代にわたる総数百余点の神宝が秘蔵されている。各種の鏡(唐式鏡、和鏡)や陶磁器などである。
鳥羽藩の流刑地であったため、志摩八丈と呼ばれたこともあった。
小説『潮騒』の舞台であり、5回行われた映画化ではロケ地となった。同作品中では歌島(うたじま)とされている。
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自然
9月下旬から10月上旬にかけて、越冬のため南方へ移動するアサギマダラ(チョウ)やサシバ(タカの一種)が神島を経由する。
爬虫類は比較的豊富で、鳥羽市本土でよく見られるニホントカゲ、アオダイショウ、シマヘビ、ニホンマムシのほか、小型のヘビのシロマダラとタカチホヘビは本土よりよく見られる。
神島には淡水の水辺がほとんどないため、ツチガエルが生息するのみである。
スズメ、ヒヨドリ、メジロ、ハヤブサなどの留鳥がほぼ通年見られる。秋季にはサシバ、ハチクマなどの渡り鳥の移動が観察され、冬季にはヒメウの越冬地となる。
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交通
- 鳥羽市営定期船:鳥羽港鳥羽港佐田浜(鳥羽マリンターミナル)より(鳥羽水族館近くの中之郷港からも乗船可能)
- 所要時間 36-46分(佐田浜からの所要時間。所要時間の差は使用船種や途中寄港の差による。)
- 自家用車を使って訪問する場合で、島内の宿泊施設に宿泊する場合は、佐田浜港前の市営駐車場の駐車料金が無料になる。
- 神島観光船:伊良湖港より
- 所要時間 15分